買ってください

家の裏手に、ワンルームマンションが建っている。

ちょうど目の前の部屋に新しい住人が越してきたのは去年の春。

引っ越しはバタバタしますしね、男の子ですしね、いやまあ そのうち・・・・

と思いながらまる1年。

いまだについていません、カーテン。 カーテン!!

 

誓って覗いているわけではないのです。目に入るのです。だって目の前なんだもん。

朝でも夜でも丸見えなんですもん。

社会人3年目くらいの男の子。ワイシャツネクタイ、サラリーマン。

部屋の真ん中に45リットル可燃ゴミ袋がおいてあります。 床に座ってテレビ見ながらごはん。

3日位窓があけっぱなしの時は 中で死んでるのではないかと本気で心配しました。

洗濯物はたいがい雨に濡れます。

おととい、珍しく布団を干していると思ったら そのまま干しっぱなしで雨に降られすでに3日目。

まさか中で死・・・ 

 

ああもう・・・・ つらいよう・・・

頼むから買ってください、カーテン。

初フル

先々週あたりだったか、松坂インフルエンザってオーイ今頃、

なんてゆってたら まさかのヒヨさん、日曜日夕方より発熱、ビンゴでした。

こんな時期にも罹るもんなのね。

ヒヨさん、年度末でまたバタバタしてて 3月はほとんど休みなし、

前日も徹夜仕事、明けて今度は屋外作業のお手伝い、で 夜ダウン。

ね。 はたらきすぎだよね。

んで 倒れたら「自己責任」ていわれちゃうのかな?

 

実は日曜日はヒヨさん誕生日。

仕事切り上げて 夕方からサクと3人でお寿司屋さん、 やあおいしいね、

ああでもやっぱり具合が悪い、ってそのまま人生初のインフル。

しかし よく食べたな、寿司。

こわいこわい

サクの怖がりは今に始まったことではないけれど、ここのところずいぶんひどくなってきた。

玄関の施錠を何度も確認し、外に出れば通りすがりのオジサンにおびえ、

公園は「怖いから行きたくない」、スーパーでは母の手を離さずべったり。

サクいわく、「お父さんがこわいてれびを見せたから」

ISのニュースがたくさん流れていたころと一致するので、一連のニュースに

何か感じるところがあったのかと思えば そうではないんだって。

「こわいてれび」は仰天ニュースなんですと。

まあ 真相はたぶんそこではなくて 心の発達、視野の広がり、なんだと思うんだけど。

 

サクの通う小学校では登校班はなくて 指定通学路をてんでバラバラに通って行く感じ。

児童数が多いので 登校時周りに誰もいない、なんてことはなさそうだけど。

サクはこわいだろうな、きっと。

怖がり自体は 成長とともに治ると思っているので まあいいんだけど、

自分自身たいそう臆病でしたので 「ぽつんと放り出されるような不安感」は今でも時々夢に見る。

登校とかそんな小さなことで あまり深い傷がつかなければいいなあ、と思う。

 

おともだちのお母さんたちの心配はもっぱら

「うちのこ回り見ないで飛び出す!」「ぜったい車にひかれる!!」

それはそれで困るけどさ・・・  健全、に聞こえてしまうなあ、やっぱり。

緩慢

登園時のサクは不機嫌なことが多かった。ハハの手をギュッと握って あまり話もせずに歩く。

その朝は珍しく機嫌がよく、ハハを後ろにおいてパタパタと駆け出し、振り返って「はやく~」と笑顔。

だいぶ暖かくなってきたその日、薄手のパーカーに黄色の幼稚園バッグを斜めにかけて前を行くサク。

3年前の入園、それから 転居、転園。

毎朝毎朝 泣いていたなあ。

後ろ姿を見ていたら ポロポロ泣けてきた。こうして登園するのも、これが最後。

 

 翌日は卒園式。でも日曜日を挟んで2日間は自由登園。

その後は今月いっぱい預かり保育もあり、なんとも気持ちの区切りをつけづらいというか、

まだ 実感がわかないのだけれども、日がたつにつれて

ああそうか まりこ先生はもう担任じゃないんだ、とか ふと気がついて、

ああ。もうあそこに 私達の居場所はないんだなあ ってじわじわと解ってきて

少しずつ少しずつ 気持ちが追い付くのを 日向に座ってぼんやり待っています。

 

 

 

20周年

高校同級生のフェイスブックをうっかり覗いていたら(普段は見ません。体に悪いから)、

「社会人になって20周年!」

20年、という数字に腰が抜けたけれど 言われてみれば確かにまるまる20年。

いやいや・・・20年、何してたのかね、わたくし。

一日うっすら凹んでみました。

春はこういうの、反芻してしまっていけません。

 

階下からサクが 「はっちゃんね~ 噛んだ皮(このままのアクセント)が好き~」

・・・噛んだ皮・・・・・  かんだかわ・・・?

いやいや。 それ、神田川。 かぐや姫